COLUMN
2019.07.18
こんにちは!柏・松戸・流山で美容室を展開するhair Lanish(ヘアーラニッシュ)です^_^
今回は当店で導入している電子カルテについて記事にしていきます♪
美容室では施術履歴を顧客様ごとにカルテで管理をしています。
カラーをするのに薬剤をどういう調合にしたのかとか、パーマをするのにロッドのミリ数を何mmで巻いたのかとか、カットはどのセクションをどういうふうに切ったのかというのを記録して残しています。
私たち美容師は、このカルテをもとに前回の仕上がりをイメージし直し、それを1つの基準として今回のヘアスタイルのカウンセリングを進めていきます。
頭の中だけで、担当したすべてのお客様の履歴を覚えておくというのは出来ませんので、その日の施術で大事なポイントはメモとしてカルテに書き溜めていきます。
しかし、正直なところ、一人一人のお客様のメモをすべて完璧にとれるわけではなく、本当は残しておきたいけど忙しくて書けていない部分もたくさんありましたし、各スタイリストにおいてもメモの量にはムラがあります。残しておきたいポイントも人によってまちまちです。
実は前回の施術履歴が白紙で何も書かれていないというのも美容業界ではあるあるの話です。
要するに、“穴だらけのメモ”をつなぎ合わせてイメージとして掘り起こし、それをもとにお客様とのカウンセリングに臨んでいるわけです。
カウンセリングで一番大事なのはお客様と美容師が同じ“イメージ”を共有できるようにすり合わせていくことです。そのための最も重要なツールが、文章で走り書きしか残せない紙のカルテではなんとも心もとないのは今となっては言うまでもありません。。。
電子カルテの最大のメリットは、1人1人の履歴をすべて写真でも管理できるところです。
上記したように、カルテはイメージを共有するためのツールとして使います。それを最初から写真で視覚的に管理することによって、お客様とのすり合わせがしやすくなるのはもちろん、スタッフ間での共有も圧倒的にしやすくなります。
そもそも、他人の走り書きのメモを見てすべてを悟れというのは無理な話ですし、字が独特で読めないなんていうのもしょっちゅう。笑
紙のカルテでは抜け落ちてしまっていた大事なピースが、電子カルテを導入することによって埋められるようになったという感覚です。
それに電子カルテになってから気づいたことですが、お客様自身も前回の仕上がりイメージがずれていたりもします。
実際に前回の写真を見せることで「あれ、こんな感じでしたっけ?」というケースも多々あり、今までなら気づかずに進めてしまっていた部分を修正しながらすり合わせられているのを実感します。
カウンセリングをする際、イメージ共有をしやすいようにヘアカタログや画像を一緒に見ながらすり合わせをすることが今までは多かったですが、その時によく言われていたのが「その髪型になった時の自分が想像つかない」というもの。
ここがまた美容師との感覚のズレるところなんですが、私たちは髪質や頭の形、輪郭を見ながらお客様のヘアスタイルを想像の中で自由にきせかえできます。
そういう風に訓練してきていますし、そもそもそれができないと髪って切れないので。
そこに関しては問題ないんですが、今度は自分が見ているお客様の仕上がりイメージを逆に伝えるのが難しいんです。ヘアカタ見ててもイメージできないものを口頭でイメージしてもらうって難しすぎます。
この辺りは長く担当させていただいているお客様であれば“信頼関係”の一言ですべて解決してしまったりするんですが、もしちゃんとイメージできるのであればそれに越したことはないとも思います。
そういう時にも電子カルテは有効的で、データさえたまってしまえばカルテがその人専用のヘアカタログとして使えます。
モデルさんではイメージできなくても、そもそもが自分がモデルであればイメージは簡単です。履歴を見ながらその画面上で細かいオーダーを受けたり、逆に説明したりということができるのも電子カルテならではです。
そんな便利な電子カルテではありますが、導入しているというサロンは今のところ美容業界全体の1%未満です。
この理由はたった一つ。切り替えが大変すぎるから。
紙に走り書きを残すだけでも穴ができるのに、電子入力となればいっそう時間がかかりそうだし、美容室のカルテは何千枚という単位が当たり前。それをすべて切り替えるというのは難しい作業です。
当方でも切り替え時期はそれはもう問題だらけで、その対応に追われて残業だらけでした。笑
それでも導入を貫いたのは、もちろん言うまでもなく“お客様にもっと喜んでいただけるように”。
なんといっても私たちの経営理念は【ニーズの探求】ですからね^_^